膀胱がんのBCG治療~体験談~

子育て生活/LIFE

膀胱がんとはどんな病気?

治験に助けられた話に続いた膀胱癌についてまとめています。

膀胱がんとは膀胱にがんができるものですが、女性より男性に比較的多いがんです。

膀胱癌に2つのタイプ

①表在性膀胱がん

膀胱内の壁表面に、乳頭状のひょろひょろした出来物が発生します。表在性膀胱がんになるタイプは全体の約7割で、膀胱壁の奥の組織(筋層)に浸潤していない状態のがんです。そのため、すぐに命の問題に繋がる病気ではないももの、再発率が高いがんです。

②浸潤性膀胱がん

膀胱壁の奥の組織、筋層に浸潤しているがんです。進行が早くなる傾向があるため、隣の臓器などに転移しやすくなります。

※その他に上皮内がんがありますが、腫瘍としての形態がないため、画像特定(CTなど)ができない特殊ながんです。浸潤性に移行しやすいので、同タイプと考えられています。

膀胱がんの症状

  • 無症候性肉眼的血尿(痛みなどの症状はないが、血尿が確認できる状態)
  • 頻尿(トイレの回数が増える)
  • 排尿痛(排尿時に痛みが増す)
  • 尿管閉鎖(尿管にがんができた場合、尿管を塞いでしまう状態)
  • 水腎症(尿管閉鎖に伴い、腎臓が腫れたりしていまう状態)
  • 腎機能不全(腎臓の機能低下)

膀胱がんの治療

よく行われる手術の場合

①経尿道的膀胱腫瘍切除術

腰椎麻酔科にて内視鏡を用いて腫瘍分部の切除をする。手術時間はおよそ1時間程度。2,3日で退院が可能。

②膀胱全摘出術

全身麻酔下にて膀胱の全摘出術を行います。膀胱の代用を用いて尿路変更術まで行います。手術時間はおよそ7時間と見られています。

 

その他の治療方法

①放射線治療法

体力的な問題や、膀胱の切除を回避する場合などに用いられます。

②化学療法(抗がん剤、BCG)

内視鏡で膀胱内腫瘍を切除した場合、予後の再発防止に用いられます。BCG療法が有効であると考えられています。

 

膀胱がん治療の体験談

以前人生において治験を受けてよかったこと治験に助けられた話の話の続きになりますが、治験をうけたことで見つけてもらった膀胱がんです。

紹介先の泌尿器科に行く前に、私は一度血尿を経験して病院を受診したことがあったのですが、そのときは「血尿性の膀胱炎」と診断されたことがありました。今思えば、あれは膀胱がんの無症候性肉眼的血尿の症状だったのかも知れません。

治験を受けた肺炎で入院していたその病院を退院してしばらくしてから、紹介状をもって泌尿器科を受診しました。紹介状をみた先生に私は、

「入院の手続きしましょうね。これは膀胱にある異物だからすぐにとりましょう」

と言われました。

私はそのとき「異物だから取り除く」=「がん」ではなかったのですが、先生はうすうすがんの可能性を察知していたようでした。

泌尿器科では、車イスの人や付き添いが必要なくらいの年配の男性や女性が多く、私の20代の年齢の人はまれのようでした。少し通院が恥ずかしかったのを覚えています。

実際は「あなたはがんです。」なんていわれることなんて想像もせず、紹介状を持参したその日に私は入院と、手術前検査を済ませ帰宅しました。

手術当日は腰椎麻酔をし、1時間程度で済み、その後病理検査の結果は「膀胱がん」でした。

それから3ヶ月検診で尿検査と膀胱鏡検査をうけたのですが、3ヶ月検診のたたびに再発がみられ、1年の間に3回も手術を受ける結果になりました。

再発率の高さに先生から提案された治療方法が「BCG」療法です。私はBCG療法を選択しました。

BCG療法は一定の期間をあけて5、6回繰り返し行いました。膀胱にBCGを直接注入し、限界まで我慢し、トイレに排出します。排出後にはBCG洗浄するために、塩素系の洗剤でしばらくトイレの便器に付け置きする方法で洗浄していました。

 

BCG療法の副作用

副作用はとても仕事などできる状態ではありませんでした。尿道に刺すようなひどい痛みを伴い、トイレに行きたいのですが、行ったところで尿はでず、トイレをでてもすぐにこれの繰り返しばかりになり、痛みがとても辛かったです。

BCG療法を終了してからの検診では特に以上もなく、再発もおこしていません。

副作用は辛い痛みでしたが、効果はあったと言えます。

気になる症状は専門医へ

膀胱がんの原因には喫煙がよく言われていますが、その他にもフェナセチンを含む解熱鎮痛剤や、クロルプロマジンを含む精神安定剤、シクロホスファミドなどの抗がん剤が誘発するのではとも言われています。

塗装会社や印刷会社の従業員から膀胱がんの発生が多いことから、芳香族アミンとよばれる染料も原因と見られ、現在は製造・使用の禁止となっています。

痛みを伴わない血尿がでたことがある方は、専門医に一度みてもらう方がいいでしょう。

膀胱がんになって禁煙したいとお考えの方は禁煙体験談のページが参考になるかも知れません。


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